ここ数日の美瑛は、しばしば雪がちらつくものの、どんどん雪融けが進んでいます。 1mほど積もっていた雪は50cm程になりました。雪は水になり、道路や側溝に流れ込みます。
北海道で、この時期によく見かけるのは、玄関先にできた氷を割るおじさんです。夕方溶けた雪は側溝などに流れ切らず、夜、気温が下がると道路やアプローチにへばりつくように氷になります。おじさんは、朝起きてこれを一生懸命割るのです。
移住したころは、「なぜ、一生懸命汗を流しながら割っているのか、暖かくなれば自然に溶けるのに」などと感じたものでした。
でも、この作業には、意味があることがわかりました。
まず一つは、氷の表面が溶けてつるつるで危険であること、そして、もう一つは、少しでも早く雪がなくなって春を迎えたいという道民の心です。道民には「白い雪の世界に閉じ込められた」という感覚があるそうです。11月から降り出した雪は、大地を雪と氷の世界に変えます。今でこそ、住宅の断熱性能が向上し、部屋はポカポカですが、昔の北海道の家は粗末な作りで、文化財として現存するものを見ると、「こんな家でよく凍死しなかった」と思えるようなものばかりです。
このようなことが、今でも道民に脈々を受け継がれているのだと感じます。

今年は、全国的に桜の開花が早いとのことですね。
桜といえば、入学式です。私も小学校入学の時は三重県にいたので、校門の前で桜を入れて両親と記念撮影をしました。
例年、美瑛の桜の開花はGWごろです。ソメイヨシノではなくピンク色の濃いエゾヤマザクラがメインでとても綺麗です。道民の花見といえば、ジンギスカンです。桜の木の下で、みんなで焼肉のコンロを囲み食べて飲んでの大盛り上がりで、春が来たとはじけます