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天の川(宇宙の偉大さ)

天の川の最も濃い部分がよく見られる季節になった。ただ、北海道・美瑛は曇りの日が多く星を観察するには向かない日が続いていたが、先日は快晴の夜空、満天の星が現れた。日の入りは19時頃で20時頃までは薄っすらと明るいため、星を見るには21時以降がよい。シュカブラの庭でも十分に星は見えるし、天の川も白いものが流れるように見える。初めて天の川を見る人は、薄雲があるように見えるらしく「あの辺は、少し雲がかかっていますね」などという。「いいえ、あれが天の川ですよ」「えーっ!」 この日は、もっとよく見える真っ暗な丘に出かけた。あとで聞いた話だが、その辺は熊がよく出る所らしく、畑の周りには鹿や熊よけの電気牧柵も張り巡らされている。撮影中にも、電気牧柵の警告音がなり、時折、ピカピカと照明も光る。と同時に「ギャー、ギャー」と野太い声が。恐らく熊が電気牧柵に絡まったのだろう。慌てて三脚をたたみ退散した。 最近のカメラは高感度性能が凄い。簡単にこんな星空が撮れてしまう。天の川の星々は綺麗に映るし、明るい星の様々な色も。 天の川は私たちが住んでいる太陽系がある渦を巻いている銀河系の星が密集している帯状の部分である。密集とは言っても星と星の間は光の速さで何年もかかる距離であるが。 例えば、この時期によく見えるサソリ座の心臓に位置する1等星、アンタレスという星は地球から550光年離れている。ということは、今見ている光は550年前に光った様子を見ているということだ。もしかしたら、もうアンタレスという星は消滅してしまっているかもしれないということ。一瞬、理解ができない。 星空を見ながら、そんなことを考えていると、気が遠くなると同時に、人間なんて小さな空間でいがみ合ったり、喧嘩をしたり、たたえ合ったり、ちっぽけだなと思うのである。 最近、小学校6年生の次男が、「将来、宇宙飛行士になる」と言い出した。「宇宙兄弟」という漫画に影響されたようである。実現するかどうかは別として、どんなきっかけであっても、大きくても小さくても目標をもって生きることは大切だ。たとえ、ちっぽけな人間社会であっても。

2022-07-30T09:01:31+09:002022.07.30|

二人掛けのベンチ(シンボルツリーの下で)

シュカブラの敷地内には、シンボルツリーの大きな白樺がある。敷地は6000㎡あるが、丘の上で見晴らしがよいため、林がなく影が少ない。ヴィラのウッドデッキにオーニングを付けたいと思い検討したが、時折、丘の下から上がって来る強い風に耐えられず破損する恐れがあるため設置を諦めた。 何とか影が作れないだろうかと、昨年の夏から考えていたが、良い方法が見つからず諦めていた。 先月、よく晴れた暑い日に草刈りをしていたところ、ふと気が付くと脳天を突き刺すような日差しが治まった。しかし、遠くに見える丘やヴィラにも日が降り注いでいる。ふと見上げるとシンボルツリーの下にいることに気が付いた。木陰ができているではないか。「ここがあったか!」 私たち家族は、この木をシュカブラの木と呼んでいる。 この暑い時期の午前10時頃から正午頃までではあるが、影ができる。おまけに、十勝岳連峰や美瑛の丘が一望できるではないか。こんな良い場所があったとは。 早速、ウッドデッキを作ることにした。工作をする際には、ヴィラを建てたときの廃材を使い、足りないものは近くの建築現場で使わないものを貰ったり、ホームセンターで調達するのである。 接客の合間を縫って、ウッドデッキを5日間ほどで完成させたが、このままでは物足りず、カフェコーナーにしようとベンチも作ることにした。一人掛けの椅子を2つにするか、もしくは二人掛けのベンチを1つにするか妻と相談した。新婚さんや若いカップルは黙っていても引っ付いて座るが、年を重ねた夫婦は磁石の同極のように、ある一定の距離を保つのが一般的な話だ。妻の意見で、ご夫婦にも旅に来たのだから密着してもらおうと二人掛けを選択した。 誰にも邪魔されず、二人だけの時間を過ごしてほしい。シュカブラの木の下で。

2022-07-18T17:32:41+09:002022.07.18|

新婚旅行(夕焼けに浮かぶ二人)

新婚さん、夕焼けを望む。 シュカブラには、新婚旅行で訪れてくれる方が多い。コロナの影響で海外旅行に行けないことも影響しているのだろう。 わざわざ、飛行機で何時間もかけて海外に行かなくても、美瑛の丘は北欧のような風景が見られる。 先日も若いお二人が来てくれた。 一通り、敷地内のことや館内の説明をした後、「今日は雲が程よくあるので、夕焼けが綺麗に見えると思いますよ」と伝えると、「素敵な景色を見に来ました」と奥様。「今日の日の入りは19時頃、夕陽が沈んだ後に夕焼けがやってきますから」と私。「見たい、見たい」と目を輝かせる二人。夕焼けを見た後、焚火をする予定だ。 空に向かって、「二人のために焼けてくれ」と願う。 19時前、そろそろ西の空がいい感じになってきた。シュカブラは、東側の窓は大きいため手に取るように外の様子が分かるが、西側はベッド上の小窓だけであるため、少し外の様子が分かりづらい。いい色になってきたことを伝えようとドアをノックする。反応がない。長距離運転で疲れて寝てしまったのかなと思い引き返そうと振り返ると、染まった空に浮かび上がった二人の姿。思わずシャッターを切った。時を忘れて、西の空を眺める二人。 少し羨ましい。自分にもこんな頃があった・・・はず。 その後、初めて経験する焚火を存分に楽しまたようだ。 夏の北海道は、昼間の時間が長い。日の出も4時頃で3時半には薄明るい。奥様は、朝焼けも見た様子で、「素敵な景色が見られて大満足」と、またまた、目をキラキラさせていた。本当に嬉しいことだ。

2022-07-05T10:55:45+09:002022.07.05|

雨の美瑛

今年の北海道美瑛は、雨の日が多いようだ。昨年は6月初旬に雨が降ったきり、8月下旬までまともに降らなかったため、トウモロコシやジャガイモなどの農作物の生育が悪いばかりか、雑草まで枯れだす始末。その分、草刈りの回数が少なくて済んだ。今年は、雑草もみるみる伸び、毎週5時間の草刈りに追われている。草刈に飽きると薪割りだ。田舎暮らしは忙しい。1,800坪の敷地を管理するのは、大変だが色々な発見があり楽しくもある。 毎年のことであるが、この時期はスズメバチがウロウロしている。体長が6~7㎝程度ある女王蜂だ。シュカブラは林の中でないため、巣を作られることはほとんどないはずだが、どこに巣を作ろうかと通り道になっているようである。ただ、草が茂って来ると、小型のスズメバチが草むらに巣を作ることがある。小型と言っても刺されれば大変だ。巣を作られる前に、ペットボトルを使った蜂トラップを仕掛けたが、小さな虫が入っているだけで、まだ、本命は捕まえられていない。 最近、敷地内の手入れの合間を使って、シュカブラのシンボルツリーである大きな白樺の木の下にウッドデッキを作り始めた。余っていた束石と貰った縁石と廃材を使って、足りない木材は建設現場でもらうか、購入するかだ。 少し時間ができると何かを作りたくなる。それはDIYであったり料理であったりだ。小学生の頃から主要科目と言われる教科はそこそこの成績だったが、図画工作や技術家庭は得意だった。23歳で一般事務職の公務員として働きだし50歳まで勤めていたが、元々の興味や能力を考えると、やはり今の生活スタイルが自分には合っている気がする。 今日は朝から雨、シュカブラの前の丘はいつものように見渡せるが、十勝岳連峰も裾野しか見えない。最近、市場に行くと生のキクラゲが売っている。僕の好物だ。今晩は、これを使った料理を作ることにしよう。

2022-06-24T13:36:07+09:002022.06.24|

絶景の時間(不安定な天気の日こそ)

北海道美瑛も夏らしくなってきた。とはいっても、日の出前は5℃を下回ることがあるが、盆地特有の気候である。 日の出の時刻は4時前だ。北国の夏の昼間はとても長い。今朝は薄目の青い空と十勝岳連峰がくっきりと見える。 7:30頃、朝食を終え、つなぎの作業服に着替え帽子をかぶり、今日は何をしようかと庭をウロウロしていると、朝の散歩から戻ったお客様と会う。気持ちの良い風が吹く清々しい天気の中、近くの北西の丘展望公園まで行かれたとのこと。「何、してるんですか?」と問われ、「草刈でもしようかと思って。毎週、やるんです。敷地内を全部やると5時間ぐらいかかります。」と答える。 基本的にお客様がいても普段通りの生活をする。ここでの生活を見て感じてもらうのも、シュカブラという宿、私のスタイルだ。レセプション兼自宅と宿泊棟は30m程離れているが、困った時に直ぐに対応できる距離。いわば、滞在中のお隣さんである。 1時間ほど草刈りをし、庭に常設のテーブルを作ろうと、倉庫に眠っている廃材を選ぶ。材料を丸鋸でカットしていると、雲が激しく流れ青空がなくなる。塗装を始めると材料に大きめの雨粒が落ちて来た。20分の間に何回も降ったりやんだりを繰り返す。空を見上げると『あの雲が降らしている。次はあの雲が降らす』というのが分かる。 作業を辞め、自宅に入るが、ふと時間を見ると長男が学校の部活から帰ってくる時間だ。美瑛駅まで車を走らせると、道路は濡れているところをそうでないところがある。ほんの2kmほどの間で降ったところと降っていないところがあるのだ。 この不安定な天気、夕方には雲の切れ間から光が差し込み、素晴らしい景色と出会えるのではないかと思う。 午後は、ソファーに座りリビングの大窓から降ったりやんだりしている丘を眺める。ただ、景色を眺めぼーっとする時間。 17時頃、ほんの少しだけ青空が見えだした。『来るぞ、絶景の時間。とりあえず、セブンスターの木のあたりまで車を走らせよう』と出発。途中には薄っすらとした虹も。 セブンスターの木の駐車場には数台のレンタカー。ラッキーな観光客。 実ってきた麦の穂と、セブンスターの木の隣の白樺並木が素晴らしい。

2022-06-12T08:46:11+09:002022.06.11|

美瑛の秘密(大自然とは少し違った美瑛の美しさ)

「美瑛に来て大自然を満喫したい」という方がよくいる。十勝岳や旭岳は確かに大自然が広がっているが、美瑛の丘は大自然ではないと思うのである。大自然というと人の手がほとんど入っていない所をいうのではないだろうか。北海道でいえば、例えば、知床や釧路湿原などで私も大好きだ。 でも、美瑛の丘は人の手が入っていない所ではなく、人が生きていくため、作物を育てている農地なのである。それが、大雪山や十勝岳連峰の山々をバックに調和している風景が都会の人には大自然として映るのだろう。 都会では、工業などの2次産業やサービス・小売業などの3次産業が盛んだが、ここ美瑛は、農業という1次産業を軸として成り立っている人が住む町である。だから、決して手つかずの大自然ではない。 コロナ騒ぎが落ち着く方向に向かい、これから観光客が増えてくるなか、農地への無断立入も増えてくると考えられる。農地への立ち入りは病害虫の発生などで、農家さんにとって甚大な被害を及ぼす場合がある。そもそも私有地であり、無断立入は不法侵入という犯罪行為である。 立ち入ってしまう人には、二通りある。ダメだと分かっていて故意に入る人、ただの草原だと思い私有地だと知らずに入ってしまう人。前者は言語道断、後者には説明で足りるだろう。後者の中には、美瑛の風景を大自然だと感じている人が多い。そうではなく、100年以上も昔、様々な事情で内地から渡ってきた人が、生きていくために苦労をして切り開いた土地であるということを伝えたい。 写真家・故前田真三氏の言葉がある。初めて美瑛を訪れた故人は「今の日本にこの丘ほどの風景が存在するであろうか。人それぞれの心にそれぞれの旅があるように、この丘はいつまでも私の心の一頁として残しておきたいと考えている。」と書いている。 農家は見せるために観光のためにこの景色を作っているのではない。自分たちが生活を営むため、美味しい作物をみんなに提供するために畑を起こすのである。その風景が、たまたま見る人にとって美しく感じられるもの。このことを理解し、感謝の気持ちをもって美瑛を旅してほしい。そして、ここにしかないこの特別な丘を見守ってほしい。

2022-05-31T18:19:22+09:002022.05.31|

斜光の時(誰かに見せたい時間)

日中は暖かな日が増えてきた、と同時に日の当たる時間も長くなった。日没は19時前、19時半ごろまでは薄明るい。 18:30頃、斜光に照らされた丘が美しい時間帯である。そして、この時間帯は、観光客にとって夕食の時間帯でもある。ペンションや民宿で「ご飯ですよ」と声を掛けられる時間である。案の定、昼間はレンタカーをそれなりに見かけるが、この写真を撮った時は、他に車も人もいなかった。「みんな宿でご飯を食べているんだろう。この美しい時間帯の景色を見逃しているなんて、勿体ない。」と思いながら、誰もいない鳥の声だけ聞こえる静かな丘を独り占めだが、やはり誰かに見てもらいたい景色である。 斜光に照らされた丘の影が徐々に伸びていくのをじっと見る。振り返ると遠くの小高い山に夕陽が沈む。赤くまん丸な太陽が、徐々に欠け最後は点になる。「嗚呼、沈んだ。また明日。」次のやってくるのは夕焼けだ。山の向こうに沈んだ太陽が西の空を照らし、山に近いところからオレンジ、ピンク、ブルーとそんな単純なものではない自然にしか作れないグラデーションを見せる。標高の高い大雪山や十勝岳連峰には、まだ日の光が当たり、残雪がオレンジやピンクに染まる。マジックアワーである。上空高い所には半月が黄色く輝きだし、更に時が進むと東の空から星が一つ二つと瞬きだす。そして、ひんやりとした空気が流れる。 車にもたれ、一人静かに過ごす贅沢な時間。 近くの草むらからガサゴソと音がする。キツネかな。月を見ているのかな。

2022-05-11T16:53:43+09:002022.05.11|

北の星空(高い北斗七星)

5月になった。 ここ数日、晴れの日が続いた。昨夜も晴れ、月がなく所々に薄雲がかかったが綺麗な星空が見えた。出身地の三重県四日市の緯度は北緯35度ぐらいで、美瑛は北緯44度だから、誤差はあるものの北極星は四日市では水平線から35度の角度、美瑛では44度だ。ちなみに北極点では90度(真上)に見える。 この理屈をすぐに理解できる人が、なかなか少ない。実は小学校や中学校で習った地学の教科書には書いてあるのだが。 北極星を見つけるための目印になる北斗七星も当然のことながら、四日市で見るより高い場所で北極星の周りをまわる。移住した当初、初めて星空を見上げ北極星を見つけたときは、その高さから『北の大地に来たんだなぁ』と感慨深かったことを思い出す。 昨夜の21時頃の北斗七星は、ほぼ天頂だ。シュカブラからも十分綺麗に見えるが、もっと暗いところ探し丘の林へ向かった。見上げると首が痛くなるから寝転び仰向けで見たいが、林の近くは熊が出ることが多いので、なるべく人の気配をさせるよう動き、小声で歌いながら撮影もした。知らない人からするとただ変な人だろう。 今朝は曇っている。少し雨も降った。シュカブラから十勝岳連峰に雪雲がかかっているのがよく見える。『あの辺では吹雪いているなぁ、あそこは止んだな。』などと妻と話しながら、景色を楽しむ。 ゴールデンウィークは、すぐれない空模様になりそうだが、レンタカーや道外ナンバーを沢山見かける。コロナ前の賑わいが戻りつつあるのを感じる。 GWが終わると、6月中旬まで観光客の少ない期間があるが、もったいないように思う。確かに6月中旬以降の花の時期もいいが、小麦や牧草などの緑の絨毯が見られ、なんといても露地物の朝採れアスパラが食べられる5月下旬を逃す手はないように感じるが。 この時期は、農家さんの自宅前で規格外のアスパラがただ同然で売られている。ほぼ毎日、風景の撮影がてら立ち寄り一束買って持ち帰り、すぐに茹でたり炒めたりして朝食に並べる。1年で2・3週間しか味わえないとき。 美瑛に来られた方には、是非体験してほしい。この田舎ならではのスタイルを。

2022-05-01T16:08:28+09:002022.05.01|

美瑛の野菜(本当の野菜の味)

美瑛の丘は、緑の部分が多くなってきた。昨年秋に種が蒔かれた小麦などだ。秋に芽を出し3~5cm程度になる頃、雪が降り積もりそのまま越冬する。春、積もった雪が溶けると一気に緑が濃くなり、ぐんぐん成長する。 春になってから、苗を植える作物もある。ジャガイモ、てんさい糖、トウモロコシなどである。雪の下に眠っていた広大な農地は、土が締まって硬くなっている。これをトラクターで起こすのであるが、この作業が大変だ。先ずは荒めにお越し、トラクターの後ろにつける機械を替え、起こした土をフカフカになるよう細かく砕いていく。そして、苗や種芋を植えていく。とてつもなく大きなトラクターで作業をするが、北海道の農地は桁違いに広いため、農家さんは何日もかけて所有している農地を順番に耕していく。丘の模様は起こされた畑と小麦の緑の絨毯で、まさにパッチワークだ。 冬の間の美瑛は、野菜が殆どとれない。今でこそ、ハウスものが少し出回るが、昔はジャガイモなどの根菜類を雪の下で貯蔵したり、白菜や大根を漬物にして、冬場の野菜不足をしのいだ。今でもメジャーな保存方法だが、やはり春を迎えてからのとれたての野菜は瑞々しくおいしい。ゴールデンウィーク明けから露地ものアスパラがとれだし、トマトや葉物野菜も次々と出回る。農家さんの家の前では、規格外としてはじかれた野菜たちが「こんな安くていいの」とこちらが心配になるぐらいの値段で売っている。味は最高。丘をドライブしがてら、真っ赤なトマトを買い、眺めのいい場所に車を停め、パッチワークを眺めながらトマトを頬張る。本州に出荷するトマトは赤く熟す前に収穫する。到着したころに赤くなるように。だから、赤く熟れたトマトは出荷できず、地元の市場や農家さんの前で売られている。赤くなるまで枝にぶら下がっていたトマトは最高に美味しい。ここでしか食べられない美味しさだ。 いよいよ活気に満ち溢れた季節がやってくる。

2022-04-20T18:51:37+09:002022.04.20|

春が来た(フキノトウが咲く)

美瑛にも春が来た。とはいっても、桜はまだだ。 シュカブラの庭を散歩すると残雪の隙間からフキノトウが顔を出しているのをあちこちに見かける。昨日、横浜から取引先のお客様が来られた。「フキノトウが出てきましたね」と声をかけると、「どれですか? あれがフキノトウですか。わぁ!初めて見ました」と。北海道に住んでいると、この時期、土手や道端、幹線道路の中央分離帯まで、いたるところで見かけるフキノトウ。僕も北海道に移住した1年目の春はあちこちにあるフキノトウを見てびっくりしたものだ。そして、道産子の友人に連れられ沢の近くのフキノトウを採って天ぷらにして食べた。想像した通り苦く好きな味ではなかったが、好きな人は、揚げ物の他にもフキノトウ味噌など保存食にもする。僕は咲いているのを見ているだけでいいな。この後、フキノトウは花が咲き、ぐんぐん成長し綿毛を付け、それが風に乗って遠くへ飛んでいく。残ったフキノトウの周りには、フキが生えてくる。 北海道の桜はいつ咲くのか。平地では、丁度ゴールデンウィークあたりだ。暖かくなるこの頃になると道民ははじけるのだ。桜の木の下でジンギスカンというのが定番。あちこちで肉を焼くにおいがする。北海道の桜の品種は、エゾヤマザクラがメインで、ソメイヨシノは道南の一部にあるぐらい。エゾヤマザクラはソメイヨシノよりピンクが濃く鮮やかだ。少し標高の高い美瑛や富良野では、5月中旬や下旬でも十分楽しめることも多い。 もう一つ、この時期しか見られないのが、白鳥だ。南で越冬した白鳥がシベリヤに帰る途中でこの地で休息する。田畑で虫や穀物の残りを食べ、湖などの水辺で休む。朝夕は、ねぐらと食事場所を行きかうV字飛行する白鳥が、丁度シュカブラの上空を飛ぶ。羽音が聞こえるほど低空飛行する場合があり、庭仕事をしているとドキッとする。 大地は、まだまだ茶色が多いが、2週間もすれば緑の絨毯ができ、華やかな季節を迎える。

2022-04-20T18:48:47+09:002022.04.11|
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