人間なんて、ララーララララ、ラーラ♪
セブンスターの木の近くの白樺並木が伐採された。 伐採された経過は、美瑛町役場HPの美瑛町景観審議会(農業、観光業、飲食業、写真家等の町民で構成される町の諮問機関)で議論された記録が、公式なものとして掲載(令和6年度 第3回)されている。 その内容は次のとおりである。 ・白樺並木の日陰になることによる農作物の減収 ・落ち葉や訪問者が捨てるゴミを片付ける労力に苦慮 ・並木周辺で写真撮影する観光客が密集し、道路通行に著しい弊害が出ている という理由から、木の所有者から伐採したいと町に承認の要望があった。 これを受け、伐採について同審議会で審議された。 セブンスターの木は町の「重要景観樹木」に指定されているが、白樺並木はこれに該当しないとのことで、伐採は所有者の裁量によるという見解が示された。 公開されている資料を読むと、このように記載されているのであるが、たまたま同じ町内会に住む町長から町内会の新年会の場で聞いた話は、「実は、並木は町の道路用地に生えている」ということであった。町有地に生えているということは、立木法により登記されている樹木でない限り、基本的には土地の所有者のものになるため、白樺は町のものということになる。 審議会で示された所有者と異なるのである。 町の諮問機関で説明されている内容と違うとは、一体どういうことなのだろうか。 また、町議会議員や近隣の農家から聞いた話も少しずつ違うのである。 ただ、これらの話を自分なりに整理すると、何となく見えてくるものがあるが、推測を含むため、ここでは書かない。 今回、並木が伐採されたことで、全国ニュースになり地元でもちょっとした騒ぎになったが、騒いでいるのは、主に観光業や飲食業、写真家の間であって、美瑛を守ってきた農家は、いたって冷静のように感じる。 審議会の資料の「町としての考え方」にも示されているように、この並木がどうこうというよりも、今のこのオーバーツーリズム(マナーを理解しない一部の観光客)が問題である。 このようなことは、地域住民の生活を脅かすばかりか、善良な観光客をがっかりさせ、悪いイメージを植え付けることになる。 今、この地に住む者として、このことが問題なのである。 ただ、視点を変えると、どうなのかなと思う部分もある。 和人が本州から北海道に入り、各地のアイヌ民族部族のリーダーを言葉巧みに騙し、殺し、土地を奪っていったという事実がある。 時代が違い方法は違うものの、外国人観光客が押し寄せ、また、外国資本が土地を買いあさり金儲けの場とすること、それを脅威と感じている人も多くいると思うが、もしかすると、それが時代の流れというものかもしれない。 人は誰しも自分や自分が大切に思っている人のことを第一に考え、色々な意見を取り入れつつも、最終的には自分の幸せのために生きる。 自分もそうである。 ただ広い視点で見ると、それは一生をよりよく終えたいという個々の人間の欲から生まれる権利意識であり、これらの出来事は、それによる地球上の小競り合いなのかもしれない。 人間は自分の考えや行動を理由を付けて正当化したがる動物、「勝てば官軍」、真にそういうことだろう。 もし、地球外生命体がいて地球を見ているとすれば、人間の行動はさぞ滑稽に映るのだろう。