月別アーカイブ:11月 2023

北海道の家

いよいよ、真っ白な美瑛になった。 昨日と今日で一気に雪が降り、根雪になりそうだ。 根雪とは、平地でも来春まで雪が溶けないで残りそうな状態になることをいう。 北海道に移住してから初めて聞いた言葉だ。 先週、宿の閑散期を利用して、研修旅行に行ってきた。行先は軽井沢である。軽井沢町と言えば長野県であるが、群馬県との県境で群馬県側の隣接するところも、軽井沢地区である。 宿泊先は、群馬県側の北軽井沢という地区にある一棟貸の宿であったが、三重県の実家の室内の寒さを思い出し、行く前から「室内が寒いんだろうなぁ」と少し恐れていた。 この建物は、昔、建築家が自分の別荘として建て使っていた物であり、お洒落なデザインのものであったが、案の定、寒かった。 また、その日の夜は、氷点下2℃まで冷え込み、壁にもたれかかると、外気の冷たさを感じるほどだ。1階と2階のストーブ、浴室のパネルヒーター、そして暖炉を焚いた。それでも、廊下や窓の近くはひんやりする。 この建物は築50年程経ったものであるが、北海道の築50年たった建物は、それほど寒くない。 最近でこそ、本州の家も2重や3重窓にしたり、壁の断熱性能を上げたりしているが、まだまだ、北海道の家には追い付いていないように感じる。 北海道は冬の寒さ対策として、断熱にこだわっているが、反対にこの断熱が、夏の暑さ対策にもなっている。 本州の家も、断熱性を向上させることで、冬はもちろん、地獄のような暑さの夏の対策にもなり、省エネになると思う。 北海道は土地が安価であるが、しっかりした家を建てるので建物は高価である。本州は土地が高価であるため、建物も北海道並みのものを作ると初期投資が大変な高額になるかもしれないが、長い目で見ると、財布にも地球環境にも優しいのではないだろうか。 冬にシュカブラに来られた方が、部屋に入って最初に口にする言葉は、「暖かーい」である。外気が氷点下10℃を下回っても、セントラルヒーティングは、21~22℃に設定し、エコ運転。決してフル稼働していない。 是非、北海道の建築方法や技術を全国に広め、活用してほしいものである。

2023-12-07T11:42:32+09:002023.11.26|

旧友と会う(空白の30年)

11月中旬から下旬は、お客さんが少ない。だからと言って、仕事がないわけではない。仕入れや清掃の回数は減るが、空いた時間でやるべきことが沢山ある。 この時期のやるべきことと言えば、冬支度だ。車のタイヤをスタッドレスに替え、トラクターの作業機をロータリー(土を起こすもの)からスノーブロア(除雪するもの)に替え、薪を並べ替え、倉庫にある備品の場所を夏物は奥に冬ものを手前に、草刈機やチェーンソーのメンテナンス、まだまだ、沢山ある。 毎年のことであるが、これがすんなりいかない。今日も2時間程度で終わらせる予定だった仕事が、一日中かかってしまった。その度に学習し経験を積み、来年はもう少しスムーズにと思っているが、だいたい新たなトラブルが発生するものである。 先日、旧友がはるばる福岡から泊まりに来てくれた。 彼女はご主人と子供2人で九州に住んでいるのであるが、出身は私と同じ三重県四日市だ。 約30年ぶりの再会だった。 「どんなに変わっているだろう、分かるだろうか」と少し心配したが、到着し車から降りてくる彼女を見てびっくりした。全く変わっていないと言っていいほどだ。歯切れの良い勢いのある話し方も。普通に街ですれ違っても絶対に分かるくらいだ。 約30年間、全く何のやり取りもなく完全な空白だったのに、まるで2・3年ぶりの再会ぐらいの感覚だ。 もともと、共通の友人を介して、皆で遊ぶようになった友人で、よく会っていた訳ではないが、同郷の繋がりというものの力なのだろう、全く空白を感じなかった。 私が好きな11月初旬の素晴らしい美瑛の景色を見てもらうことができ、とても楽しい時間となった。 いよいよ今週末には寒気が流れ込み、平地でも積雪となる予報である。このまま根雪となることはないが、降っては積もり溶けを繰り返し、真っ白な世界へと移ろっていく。 急いで遅れている冬支度を済ませないと。

2023-11-07T22:13:50+09:002023.11.07|
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