北海道の家
いよいよ、真っ白な美瑛になった。 昨日と今日で一気に雪が降り、根雪になりそうだ。 根雪とは、平地でも来春まで雪が溶けないで残りそうな状態になることをいう。 北海道に移住してから初めて聞いた言葉だ。 先週、宿の閑散期を利用して、研修旅行に行ってきた。行先は軽井沢である。軽井沢町と言えば長野県であるが、群馬県との県境で群馬県側の隣接するところも、軽井沢地区である。 宿泊先は、群馬県側の北軽井沢という地区にある一棟貸の宿であったが、三重県の実家の室内の寒さを思い出し、行く前から「室内が寒いんだろうなぁ」と少し恐れていた。 この建物は、昔、建築家が自分の別荘として建て使っていた物であり、お洒落なデザインのものであったが、案の定、寒かった。 また、その日の夜は、氷点下2℃まで冷え込み、壁にもたれかかると、外気の冷たさを感じるほどだ。1階と2階のストーブ、浴室のパネルヒーター、そして暖炉を焚いた。それでも、廊下や窓の近くはひんやりする。 この建物は築50年程経ったものであるが、北海道の築50年たった建物は、それほど寒くない。 最近でこそ、本州の家も2重や3重窓にしたり、壁の断熱性能を上げたりしているが、まだまだ、北海道の家には追い付いていないように感じる。 北海道は冬の寒さ対策として、断熱にこだわっているが、反対にこの断熱が、夏の暑さ対策にもなっている。 本州の家も、断熱性を向上させることで、冬はもちろん、地獄のような暑さの夏の対策にもなり、省エネになると思う。 北海道は土地が安価であるが、しっかりした家を建てるので建物は高価である。本州は土地が高価であるため、建物も北海道並みのものを作ると初期投資が大変な高額になるかもしれないが、長い目で見ると、財布にも地球環境にも優しいのではないだろうか。 冬にシュカブラに来られた方が、部屋に入って最初に口にする言葉は、「暖かーい」である。外気が氷点下10℃を下回っても、セントラルヒーティングは、21~22℃に設定し、エコ運転。決してフル稼働していない。 是非、北海道の建築方法や技術を全国に広め、活用してほしいものである。