野生動物たちとの共存・農業と観光
今日は晴れ。朝からチェーンソーで薪にする丸太の玉切りに精を出した。もちろん、薪になったものも売ってはいるが、基本的にできることは何でも自分でしたい(やってみたい)性格なので、薪づくりも山林を持っている人から3mの丸太で購入し、これを25㎝に玉切りし、斧で割っていくのである。そして、2シーズンの夏を越して乾燥させ、冬の薪ストーブや焚火に使う。薪割なんて都会では経験できないことと、お客さんでも挑戦される方がいる。簡単そうに見えて意外と難しい。やってみたいという人は、女性の方が多いが、ほとんどの人が斧をふり上げることが出来ない。何とか振り上げても、いざ振り下ろすときに、木ではなく自分の脛を割りそうでヒヤヒヤする。だから、女性には、キンドリングクラッカーという薪割しやすい道具で割ってもらうことにしている。 昨日は、動物に会うことが多い日だっった。キタキツネにエゾユキウサギ、エゾシカ。春は、動物たちも活発に行動する時期だ。キツネやウサギは1匹でいるのを見かけることが多いが、鹿は2・3頭でいるのをよく見かける。ただ、昨日の鹿は14頭の大集団だった。車で走っていると200m程先に白いお尻がいくつも見えた。助手席の妻に「ほら、いる」と言っても気が付かない。「ほら、あそこに鹿が」と指を差すがまだ気が付かない。80mほどの所まで来て「あれあれ」と言ってやっと気が付いた。 お客さんでも、動物には一度も会えなかったという人が多いが、おそらく気が付いていないだけのような気がする。美瑛の市街地を走っていても、結構な広い道路や踏切を渡るキツネを見かけるし、道路を猛スピードで渡り近くの木にかけ登っていくエゾリスや空を旋回するノスリという猛禽類にも会う。 それにしても昨日のエゾシカの群れは凄かった。こんな大集団に会うのは珍しく嬉しいが、一斉にこちらを見られると結構な迫力だ。 明け方や夕暮れ時は動物たちもお食事の時間で活発に動き回る。道路に飛び出してくることも多いので、気を付けたい。エゾシカと激突したら、軽自動車やコンパクトカーは大破する。鹿は、何食わぬ顔でそこを立ち去っていくことが多いらしいが。 実は、エゾシカやエゾユキウサギは農家さんにとっては、農作物を食い荒らす害獣でもある。ただ、先住者は彼ら動物であるから、上手くやっていくには色々な課題がある。 ただ、最近は、一部の心無い観光客が無断で農地や民地に立ち入り、荒らしていくことの方が問題になっているような気がする。良識ある旅行者まで疑いの目で見られることがあるという。 善良な旅行者には、美瑛を知り楽しみ何かを感じて貰いたい。一筋縄ではいかないが、農業とこの美しい景観を守っていくため、何とか解決しなければならない問題である。