月別アーカイブ:12月 2024

挑戦への一歩

三重県から北海道に移住して25年目、四半世紀が過ぎようとしている。 27歳で初めて北海道を旅行し、まだ何も知らないにも関わらず、いずれこの地に住みたいと思った日のことを覚えている。 それから、夏と冬の合計8回程度訪れ、30歳で北の大地に移住してきた。 親戚や知人・友人も全くいない土地で暮らす不安が全くなかったかと言えば嘘になるが、生まれ育った土地ではなく、自ら選んだ地で暮らすことが出来ることの喜びや希望の方が遥かに勝っていたし、今のこの土地で暮らすことに希望があり、移住して良かったと思うのである。 先日、首都圏から20歳代後半のご夫婦がシュカブラに来られた。 丁度、僕が初めて北海道に来た年齢と同じくらいだ。 ご主人は初めての北海道、奥さんは2回目らしい。 一緒にドライブしながら話をしていると、「どうして北海道に移住したのか」「移住して良かったか」などを聞かれ、どうも何処か田舎に移住したいような雰囲気が伝わってきたため、ストレートに「移住しますか?」と聞いてみた。 現在、ご主人はシステムエンジニアとして、ほぼ在宅勤務をされているとのことであったが、田舎で宿泊業などのサービス業や農業などをやってみたいとのこと。 ただ、田舎暮らしをするために、住む地域や仕事のことなど何から手を付ければ良いかが分からないとのことであった。 誰でも新しいことを始めるときは、同じような感覚になり、自分もそうであった。 ただ、大事なのは、本当にやってみたいと思うことがあるのなら、それに向かって小さなことでも良いから何か行動を起こすこと。一歩を踏み出さないと何も変化しないし何も起きない。 何か行動を起こしたことで、それが直接的に役に立たない場合もあるが、それもその後の成功のための糧になるはずである。 不安を感じたり、変わらずこのままでいいかなと思ってしまう気持ちも分かるが、少しでも変化を望むなら、挑戦するしかない。それが、最初は小さな挑戦であっても良い。 彼が初めて泊まる宿で、初対面の僕に対し少し遠慮気味に「北海道に住んで良かったか?」と聞いたこと、そんなことの積み重ねが、彼の挑戦の一歩一歩となり、良い方向に進むきっかけとなることを、僕は願っている。

2024-12-16T20:59:51+09:002024.12.16|

いつまでもつのか、自分の身体

『あー、腰痛い』 先々週から『痛い』日が続いている。 腰の左側が痛み出し、数日経って少し良くなりかけたと思ったら、今度は右側に移り、それが治りかけたと思ったら、左足の股関節が少し腫れて熱を持ち、立ち上がることが辛くなった。痛み止めをのみ数日過ごし、軽快したと思ったら、今度は尾骶骨あたりが痛む。 「とうとう来てしまったか」と頭を過った。 何が来たのかというと、6年半前に脊髄梗塞を患い、医師には「おそらくもう一生歩くことは出来ないだろう」と宣告されたが、半年近くの闘病・リハビリ生活の後、下半身に痺れや痛みが残って障害者になった。医師の予想に反し歩けるようになったものの、回復後も医師には「高齢になると人より早い段階で歩けなくなるだろう」と言われており、その時が来たと思ったのだ。 他人から見ると障害があるとは気づかれないぐらいに歩けるようになっているのであるが、右脚と左脚の長さが5㎝ぐらいは違うような感覚があり、歩くときにはどうしても身体が少し傾き、片側に負荷がかかっているのと、無理にバランスを取ろうとするためか、お尻の筋肉で支えようとすることが出来ず、股関節などに余計な負荷が掛かってしまうのである。 そのような歩き方・立ち方になってしまうため、このままこれを継続してしまうと、当然、人より早く歩けなくなるというのは分かるが、「まあ、65歳ぐらいまでは、大丈夫だろう」と何の根拠もなく思っていた。 結果的に今回は、関節の違和感が以前より強くなったものの、歩けなくなることには至っていないが、また、いつ悪化するか、歩けなくなる日が近いのかと不安が残る。 歩けなくなっても、宿泊業の事務仕事はできる。 ただ、草刈りや除雪、施設メンテナンス、清掃など、妻と2人でほぼ全てをこなしている。なぜ、全てを自分たちでやるか、それはその一つひとつがただの業務でなく「明日来るお客さんはどんな人かな」「今日来る方は3回目だな、気に入ってくれているんだ」などと思い浮かべ、2人の拘りアクセントを吹き込み、自然と準備に力が入るのを感じながら作業することが楽しいのだ。この楽しみを他人に任せるわけにはいかない。 いつか、それができなくなってしまう日が来ることを覚悟し、それまでの日々を楽しく過ごしたい。 いよいよ、美瑛は真っ白な世界になってきた。先週からの雪はこのまま根雪になるだろう。 冬は最高に素晴らしいが、当然、スリップ事故などの危険も伴うため、決して油断してはいけない。 冬を見たいと来てくれるお客さんが、安全に楽しめるよう、執拗にサポートしたい。

2024-12-18T17:40:48+09:002024.12.01|
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