シュカブラには、時々、写真撮影を趣味にされた方もいらっしゃいます。
この3連休に関西方面から来られた方も、ご趣味がカメラとのことで、クリスマスツリーの木を撮ることがメインとのことでした。
撮るタイミングは、降る雪をストロボで照らし、その中にクリスマスツリーの木が佇んでいる様子と、オリオン座がクリスマスツリーの木の上に来たときに撮るということとのことでした。
どちらも、気象や時間の条件が整わなければ撮れない一枚です。
シュカブラにご到着されたときは曇り、そしてご滞在中も曇りがちの予報でした。『どちらか1枚撮ってもらえたらいいな』ぐらいに思っていました。
2日目の朝、曇りから雪に変わり、宿の駐車場から車がなくなっていました。撮りに行かれたのだろう。お昼前にタオル交換に伺ったときにお話を聞いてみると、降る雪とクリスマスツリーが撮れたとのことで、満足されたご様子。夜には、オリオン座とこの木を撮りたいとのことでした。夜から晴れ間が覗くとの予報でしたが、その時の空は、全くそんな気配を感じさせない厚い雲に覆われており、これで、晴れて希望されている写真が撮れたら、強運の持ち主だろうと思っていました。僕も、晴れたらどこかに撮りに行こうかななどと考え、自宅の窓から外を眺めていました。
夕方から北風が強くなり、雲の動きが激しくなりました。南東の空は曇っていますが、もしかしたら、風上の北の空は晴れているのではないかと、外に出てみると、空には雲がなく、綺麗にグラデーションがかかっています。慌ててカメラを持ち出し、セブンスターの木の近くのイブの木(写真)まで車を走らせました。晴れだしているため、放射冷却で気温は氷点下12℃まで下がっています。
オリオン座がクリスマスツリーの木の上に来るのが真夜中の0時から1時頃です。何とか晴れた空が広がって、その時間まで持ちこたえてくれないか願っていました。
自宅に帰り夕食を終え、子供と少し遊び、夜の10時頃、気温を見ると氷点下17℃。まだ、晴れて星が瞬いています。お客様はまだ、お出かけになっていないご様子でした。晴れてはいるが、こんな寒い中、出かけて大丈夫だろうかと少し心配しながら、11時に眠りにつきました。
朝、目覚めると外は厚い雲に覆われていました。「撮れたんだろうか」
チェックアウトの際、「どうでした」とお聞きすると「オリオン座とクリスマスツリーの木が撮れました」とのこと。2泊3日の滞在期間で、撮りたいと言われていた2つの写真を両方とも叶えられるとは、まさに強運です。
オリオン座を撮った時の気温が「氷点下23℃でした」とニコニコしながらお話されたのがとても印象的でした。