北海道の富良野や美瑛も本格的な観光シーズンになりました。平日や週末問わず、沢山のレンタカーを見かけるようになりました。やはり、6月下旬からの色々な花が咲き、カラフルに染まった観光農園の花畑は人気ですね。
先日、連泊でお泊りになられたお客様は、当初、北海道内に沢山あるガーデン巡りを計画されていました。ガーデンもいくつか巡られたようですが、麦やジャガイモなどが栽培されてた美瑛や富良野に普通にある農地の方が、新鮮で良かったとおっしゃられていました。
道外では、まず見ることの出来ないヨーロッパの片田舎のような風景、それが美瑛です。
私もこの風景が大好きで、ここに住んでいますが、この素晴らしさを気付いてくださったお客様に感謝です。とても嬉しい出来事でした。

さて、観光客が増えてくると、美瑛では別の問題が発生します。
観光客の農地への侵入です。靴の裏に作物にとって害になる虫などが付いている場合があり、これがまん延すると壊滅的な被害を受けることがあります。
また、農地は農家さんの庭のようなものです。農地への侵入は、都会でいうと、他人が無断で自宅敷地内に入ってきて、写真を撮ったり、花壇を荒らしたり、庭仕事をしている姿を撮影したりするようなものです。
北海道の農地はとてつもなく広く、都会の人にとっては、見たこともないこの風景に吸い込まれ、思わず入ってしまいたくなる気持ちも分からなくもないですが、絶対にしてはいけないことです。
北海道に来て、美瑛に来て、美しい風景を見ることができ、美味しい野菜やチーズ、肉などを食べられるのも、農家さんの営みがあってこそです。農地に侵入し荒らすことによって、この風景や作物はなくなっていきます。
観光客の皆さんにはこのことを、感じ取り理解していただけたら幸いです。

写真は、今にも降り出しそうな黒い雲ともうじき収穫時期を迎える麦です。カラフルではないですが、いつもの夏の美瑛らしい風景です。風にそよぐ麦の穂を見ていると、時間が経つのを忘れてしまいます。