先日、アメリカ人とドライブをした。
シュカブラは、海外向けに宣伝活動をしていないため、インバウンドのお客さんは全体のうちの5%程度だ。
時々、ヨーロッパ向けの旅行代理店の紹介やインスタ等で見つけて、来てくれる人がいる。
一緒にドライブをしたアメリカ人のカップルもそのような人であった。
2泊3日で利用されたのであるが、チェックイン時に「明日の予定は」と聞くと、ファーム富田や青い池などの有名観光スポット巡る予定で、これからタクシーを手配してくれないかとの要望があった。
『あちゃー! そう来たか』
彼らは、レンタカーではなくタクシーでシュカブラまで来たから、明日は観光タクシーなどの予約をしてあるのだろうと思って、念のため聞いたつもりであったが、『そう来たか!』である。
なぜ、そんな反応をしたか、それは、この時期の美瑛・富良野は観光のトップシーズンで、おまけに美瑛には小さなタクシー会社が1つしかないため、予約でいっぱいなのである。
一か八かタクシー会社に1日キープできる車がないか確認したが、案の定、断られた。
『さあ、どうしよう』
一番のネックは、お互いの国の言葉が理解できなく、その都度、翻訳アプリを使う必要があるということ。
美瑛は田舎であるため、公共交通機関もあまり走っておらず、困り果てていた彼らに、「言葉は通じないが、一緒にドライブしよう」「連泊の方には、いつも無料でやっている丘案内があるから」と持ち掛け、遠慮していたが、二度押して承諾を得た。
翌朝になり、言葉が通じなく何かハプニングが起こるのではという半ば楽しみを感じながら出発した。
通常、日本人であれば、有名観光スポットなどを巡らず(有名スポット巡りは受けない)、観光客があまり行かない(地元民しか行かない)ところを案内するのであるが、言葉が通じないというハンディがあるため、とりあえず彼らが行きたいところを周った。
特に期待したようなハプニングも起きず、有名どころを周り、混雑していたこともあり、彼らは少し疲れた様子だった。
スーパーで一緒にそれぞれの夕食の買い物をして、シュカブラへの帰り道にリクエストになかった観光客に知られていない絶景スポットに立ち寄った。
するとこれまでの有名スポットに行った時とは違ったとても興奮した様子で、「ワオ!!」と言いながら、写真を撮りまくっていた。
アメリカ人は壮大な風景などいつも見ているだろうからどうかなと、半信半疑で連れて行ったが、反応は日本人と一緒だった。
言葉が通じなくても、こちらの思いが伝わった6時間のドライブを感動の表情で締めくくった。
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