美瑛は星が綺麗に見える。
都会から来るお客さんに、「まともに星を見たことがないんです」「星は見えますか」と聞かれることが、よくある。
「見えますよ、このまま晴れていれば、天の川も普通に見えます」と答える。
今月11日から3日間の日程で、ペルセウス座流星群の観察会が美瑛町内の千代田の丘で開催された。星空案内役兼星空撮影の補助スタッフとして参加したのであるが、1日目は少し星が見られたものの、ほぼ3日間とも曇っていた。
参加者は各日15名から25名程度であったが、ほぼ8~9割が女性であった。いつも思うが女性は好奇心旺盛だ。参加者のうち3割程度が星空を撮影したいという人たち。皆さん星空撮影はほぼ初心者のようだった。
最近のカメラは、性能が素晴らしいため、構造を理解していなくても日中であれば、だれでも思ったような写真がそれなりに撮れる。そのため、写真愛好家も増えたように感じるが、星空撮影はそうは行かない。感度設定・シャッタースピード・露出・ピント合わせも全てマニュアルだ。ちゃんと写真が撮れる理屈を理解しているかしないかが、ここで分かってしまう。ただ、これを機に理解することにより、日中に撮る写真もきっと上達する。
今回、撮影アドバイスする側であったが、困ったことがあった。
昔のフィルムカメラや機械式カメラの場合、作りが単純なため、メーカーによりそれほど設定に違いはないが、高性能になった分、各社とも特色ある設定や機能があり、普段使っていないメーカーのカメラの設定方法が分からないのである。また、基本的に星の撮影には一眼カメラに明るい広角レンズが必要であるが、参加者の中には、これを用意するため、友人から借用し初めて使うカメラを持ってくる人もいた。こうなると、参加者と一緒に真っ暗な中、「こうかなぁ、これかなぁ」と手探り状態で、複雑な機能を調整するのである。まあ、これも参加者を協力して撮るという楽しみのひとつでもあり、また「このメーカーはこんな良い機能があるのか」などの発見もある。
今回、曇って星はあまり見られなかったが、星に興味がある、星空撮影をしたいという人が沢山いることが分かり、シュカブラのお客さんにもこれまで以上に星空観察を勧めてみようと思う。
今回のように女性の方が星空観察に興味を持って行動する傾向があるようであるが、実は、宿のオプションであるトラクター運転体験や薪割体験、スノーシュー散歩の申込も女性が殆どだ。
因みに観察会最終日の翌日、シュカブラの庭では綺麗な星空が見え、トラクターと一緒にアンドロメダ大星雲まで写り込んだ。