5月になった。
ここ数日、晴れの日が続いた。昨夜も晴れ、月がなく所々に薄雲がかかったが綺麗な星空が見えた。出身地の三重県四日市の緯度は北緯35度ぐらいで、美瑛は北緯44度だから、誤差はあるものの北極星は四日市では水平線から35度の角度、美瑛では44度だ。ちなみに北極点では90度(真上)に見える。
この理屈をすぐに理解できる人が、なかなか少ない。実は小学校や中学校で習った地学の教科書には書いてあるのだが。
北極星を見つけるための目印になる北斗七星も当然のことながら、四日市で見るより高い場所で北極星の周りをまわる。移住した当初、初めて星空を見上げ北極星を見つけたときは、その高さから『北の大地に来たんだなぁ』と感慨深かったことを思い出す。
昨夜の21時頃の北斗七星は、ほぼ天頂だ。シュカブラからも十分綺麗に見えるが、もっと暗いところ探し丘の林へ向かった。見上げると首が痛くなるから寝転び仰向けで見たいが、林の近くは熊が出ることが多いので、なるべく人の気配をさせるよう動き、小声で歌いながら撮影もした。知らない人からするとただ変な人だろう。

今朝は曇っている。少し雨も降った。シュカブラから十勝岳連峰に雪雲がかかっているのがよく見える。『あの辺では吹雪いているなぁ、あそこは止んだな。』などと妻と話しながら、景色を楽しむ。

ゴールデンウィークは、すぐれない空模様になりそうだが、レンタカーや道外ナンバーを沢山見かける。コロナ前の賑わいが戻りつつあるのを感じる。
GWが終わると、6月中旬まで観光客の少ない期間があるが、もったいないように思う。確かに6月中旬以降の花の時期もいいが、小麦や牧草などの緑の絨毯が見られ、なんといても露地物の朝採れアスパラが食べられる5月下旬を逃す手はないように感じるが。
この時期は、農家さんの自宅前で規格外のアスパラがただ同然で売られている。ほぼ毎日、風景の撮影がてら立ち寄り一束買って持ち帰り、すぐに茹でたり炒めたりして朝食に並べる。1年で2・3週間しか味わえないとき。
美瑛に来られた方には、是非体験してほしい。この田舎ならではのスタイルを。