11月に入り、北海道・美瑛は冷える日が増えてきました。カラマツの紅葉も終盤を迎えています。この後、細かな葉が落ち、3日程度は林道などでオレンジ色の道が見られます。
今年は、カラマツの紅葉が綺麗にみられる晴れた日が少なかったような気がします。お泊り頂いたお客様も、1泊だけで望んだ景色を堪能された方もいらっしゃれば、連泊でも曇りがちの日が続いた方もいらっしゃいました。季節の傾向は何となく予測は付きますが、ピンポイントの天気は運に頼らざるを得ません。自然には勝てませんし、勝ってはいけません。
私は、曇りの日は雲の動きをじっと見つめ、雨の日は木や草に付いた水滴の中に映った小さな風景を見ることが多いです。雨があるから晴れの日が良く思え、雨がないと緑は育たない。人は自然の一部、自然からの恵みをいただくため、なるべくニュートラルでいたいです。
とはいっても、旅行でお越しになる方にとっては、ほんの数日間であるため、すぐれない天気であった場合には、こちらも残念に思います。

お泊りのお客様にカメラを趣味にされた方がいらっしゃいました。
お話をお聞きすると、学生時代から何度も美瑛に来られているとのこと。しかし、この時期は初めてとのことでした。なぜ、この時期を選んだかは、シュカブラのHPなどで、私がしきりに「カラマツの紅葉の素晴らしさ」を訴えたことを目にされたからとのことでした。北海道の紅葉は9月中旬には始まり山から下りてきます。モミジやナナカマドや白樺は、10月下旬までには見頃を過ぎてしまいますが、カラマツは10月末から11月初旬が最高です。美瑛に何度も来られたこの方も、「知らなかった」とおっしゃっていました。何度も何度も訴えたことが報われた嬉しい瞬間でした。

今週末からいよいよ本格的な寒気が入り込んでくるようです。いよいよシュカブラの季節がやってきます。12月下旬には敷地内で雪遊び、1月2月の冷え込んだ日にはアイスキャンドル作りが楽しみです。
もちろん吹雪の日もありますが、そんな日は気温があまり下がりません。マイナス8℃ぐらいです。最も冷えるのは、晴天の朝。雲がないため放射冷却で、マイナス20℃になることが多いですが、こんな朝は真に絶景です。空は青く、丘も樹々の山も真っ白。ダイヤモンドダストが目の前に現れます。
こんなに寒くても北海道の家は日本一断熱性能に優れているため、室内は20℃以上。寒さの苦手な方でも、ぬくぬくと極寒の世界を楽しいでいただきたい。
でも、私は、極寒の中、ふかふかの雪に仰向けに横たわり、青い空を眺めるのが好きです。雑音が雪に吸収され、耳がキーンとします。